航空機業界は、各種部品メーカーやエンジンメーカーがボーイング社(アメリカ)やエアバス社(フランス)に代表される完成機メーカーに部品を供給する構造となっている。住商メタレックスは航空機に関連した製造メーカーへ材料の供給を行っており、主力航空機関連事業は、航空機の内装品と航空機の機体・エンジン事業の2つに大別される。
その一つを担うのが、航空機の内装品を扱う東京輸送機産機グループだ。所属するH.Iさんは「主に扱うのは、旅客機や防衛製品関連で軽量かつ高強度素材として重要視されているアルミニウム。顧客の要求に基づき、仕様に合わせたアルミ製品を仕入先から購入し、販売先へ売るトレーディングビジネスを担当しています。新規モデルは仕入先と製造工程や懸念点等の打ち合わせを重ねながら進めます」と自身の業務内容を説明する。
業務で気を使うのが納期の調整というH.Iさん。「航空機はアルミニウムの中でも扱いが難しいといわれるジュラルミン素材を使用する場合が多いです。強度が高い分、製造プロセスで時間がかかります。仕入先のメーカーは他業界部品も手がける大手のため、メーカーの稼働を確保しながら時間がかかる素材を製造するため、一番のポイントと捉えています」と話す。